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僕にとって忘れていた“釣り”を思い出させてくれるきっかけになったのが、2年前に出会った“竿しばのミニミニ中通しハゼ竿”なのですが、、、 実際にここまで釣り(ハゼ釣り)にのめり込んでしまったのは、一本の竹竿との出会いが大きな要因であります。多分その竿と出会わなければ、僕にとっての釣りとは子供の頃からの延長線上であって、それ以上も以下も無く、これ程釣りに夢中になる事は無かったでしょう。 上州屋で買った“お手軽釣りセット”を持って多摩川に二回ほど通った後の事、、丁度2年前の初夏の頃です。釣り道具としての“お手軽釣りセット”に少々不満を感じていた僕は、ネットオークションで釣竿を検索しまくっておりました。そんな中、どうも気に掛かる一本のハゼ竿があったんです。写真はピンボケで小さく、しかも釣りの知識が全く無いと思われる文面、、、詳しくは覚えてないですが、、「釣りが大好きだったお祖父ちゃんが大切にしていた釣竿です。袋にハゼ竿9尺と書いてあります」こんな感じの短い説明文だったと思います。これでは当然入札もありせん、、開始金額も思いの外安かった事もあり、今考えてみても不思議なのですが、その写真と説明文に惹かれて入札してしまったんです、、入札直後の事ですが、少し後悔したのを覚えています。 そして他に入札者も現れないまま落札してしまい、数日後にはその竿が届きました。丸めたダンボールに包まれているだけの簡素な梱包です、、折れてるんちゃうか?って正直思いましたよ(笑) 期待もせずに開封して出て来た竿を確認したんですけどね、、、んんん、、、なんか意外にきれい、、、むむ、、なんか、、これ、、、、よいかも。 すぐに継ごうとしたのですが、固くて入りません。家にあった自転車用のグリスを付けてなんとか差し込む事が出来たんですが、この時に無理をして折れたりしてたらなんて今思うと、、汗 そんな訳で狭い部屋の中で振ってみたりしました。長い竹竿を持ってみたのも初めてです、、しなやかなしなり、そして意外な程軽くてバランスが良い、、自然に顔がにやける僕。 そして竿には説明文には書かれていなかった「東作」と云う焼印がありました。 きっと昔の竿メーカーの銘だろうと思いつつ、それが何を意味する物か分からない。 唯一のヒントとしてボロボロの竿袋に前オーナーのものと思われる覚書が、、 1955年、、って事は54年前!??ひゃぁ〜〜そんな古い竿だったんだ、、(驚) 和竿に関して殆ど知識が無かった僕はこの「東作」という焼印の意味やら江戸和竿に関して色々と調べてみたんですけどね、、どうやら四代目東作時代の逸品らしいと、、その後、随分と経ってから「いなり町東作本店」にて本物であると云う御墨付きを貰った訳であるが、、こんな竿をハゼ釣り初心者の僕が持っていいものか?と思ったり、、反面嬉しかったり、、、いやいや豚に真珠、猫に小判、、素晴らしく上等な竿だという事が分かってしまったのであります。 しかし何のご縁か、僕の元にやって来た訳です。その週末にはこの竿を持って海老取川の天空橋へ行きました。そして一匹目のハゼが釣れた時です、、後戻りの出来ない世界に片方の足を突っ込んでしまった瞬間です。“上州屋のお手軽釣りセット”とは雲泥の差、、、あっ、、比べる対象があんまりでした、、でもその時の僕は他に比べるものがありませんでしたから(笑)でもハゼから伝わってくる全ての感触が、こんなにも楽しいとは思ってもみなかったんです。その後、色んな和竿を手にする事になった訳ですが、この竿は僕にとって特別な竿なのであります。 既に製作から50年以上の時が経った竿ですが、、まだまだこれからです!宜しくお願いします!
by gindama_pistol
| 2009-08-13 13:57
| 釣り竿道楽
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Comments(2)
こちらこそ、宜しくお願いします。by竿
なんちゃって! 実は、釣りはやらないんですが、以前ちょっと和竿について調べたことがありまして、埼玉の川口が江戸和竿の名産地だったのを知りました。 失礼ながら、たかが釣竿と思っていたんですが、立派な伝統工芸品でした。また名品になると、とんでもない値段なのを知り驚いた記憶があります。いいものを持っていると、またその道にのめり込んでしまうんですよね。あたくしは、魚を撮るほうでがんばりたいと思います。 そういえば、たま~に海で仕掛けだけで、見釣りはやります。 堪え性がないので、釣果はいつも限りなくゼロです。
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by
gindama_pistol at 2009-08-13 15:44
*マグさん
そうなんですよね。僕も一本川口生まれのハゼ竿を持っています。 http://ginpistol.exblog.jp/11636787/ 江戸和竿は本当素晴らしい伝統工芸品の一つだと思います。一つの竿を作るのに最初から最後まで(切り込みから塗りも)全て一人の職人が行うというのも珍しいですね。そんな和竿職人さんもどんどん少なくなっているんですよね、、 そうそう、釣りは堪え性が無くてせっかちな位の方が上達早いですよ!
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